2012年8月14日火曜日

「聞く耳を持つ。」

日曜日には最後のリハーサルを終え、
今週末の本番に向け、体と心を落ち着かせているこの2日間です。

春から始まったリハーサルも、あっという間に夏になり
あれよあれよという間に本番に。


今までの経験上、90分の作品をどれぐらいのペースで仕上げ、
磨きにかける時間も取るかは、分かっていたつもりなので、
少々ハイペースかなとは思いつつも、
この4ヶ月間ダンサーみなさんに走り抜けていただきました。





















今回は私一人で作品を創るということではなく、共同演出に飯名氏、
その他にも音、照明、衣装も作家性を持った方々との作業となり、
今までとは創作方法も、私の作品への構え方も違っていました。

最初の時点でまず今作の自分の想いやら、世界観、お互いに普段感じることなど
たくさん飯名氏と話をしました。





















この時点でお互いにこの作品に対する方向性やイメージに、
根本的なズレはなかった様に思います。
なぜかと今思えば、この作品のやりたい事は、特別なことではなく、
みなさんの中で共通して持っている感覚、普遍的な感覚だからだと思います。

それをどう演出するか。
具体的なやりたいことは私が創ります。
そしてそれを飯名氏が空気感や雰囲気を帯びさせる感じです。

時としてダンサーに一生懸命練習してもらったのに、
飯名氏や、スタッフ陣の意見により、
全カットになってしまった部分もあります。

今までの私なら、作品の確実な青写真を持ってからリハを始めるので、
その様に右往左往することはまずありません。

でも今回一見右往左往している様に見えても、それが必ず自分の中で「腑に落ちる」
意見なため、必ず前に進む要素になってきました。
言われた事により頭の切り替えや、新しいイメージ、より濃い関係性など、
どれもこれも実になることばかりで、作品が一つの世界を創り始めました。

お衣装の川口さんも、川口さんにしかない視点で作品を捕らえ、
まさに広がりを持たせてくれています。



















「ああ〜。聞く耳を持つってことは、こういうことかー。」
というのが、経験を通して得た今回の一番の自分の発見です。

人によっては、「菊地さんだけの世界観の方が好きだわ!」とかあるかもしれません。

しかし、舞台に上げた時に私は絶対に今回このような形で表現できたことを
良かったと思う自信があります。

クマチさんの音、高田さんの照明、それらは私の想像を超えて
舞台上で作品をぐんぐん上げてくれることでしょう。
(現にクマチさんは最終リハ後、音にもかなり満足げな私に対し、
「いやいやこれからっすよ!尚子さん!」と憎い台詞を残して帰っていきました。笑)




























自分だけでは広がらない世界がきっと待っていると思っています。

ああああああ〜、超楽しみでっす!


ぜひみなさんとそんな世界を共有できたらと。
お待ちしております!

705/菊地




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